レッジーナVSユベントス
セリエA第三十八週
勝利0-2
Nedvedは縦横無尽に相手DFを切り裂いた。Zambrottaはフィジカルの強さを見せつけた。Balzarettiは攻撃のリズムをリードした。Cannavaroは相手FWにまったく仕事をさせなかった。Ibrahimovicは予測不可能なひらめきを取り戻した。Trezeguetは今日も絶対のポジションを確保していた。CamoranesiはDFを翻弄し続けた。Emersonはチエックと攻撃両面で大忙しだった。Buffonは高い厳しい壁になり相手FWを徹頭徹尾はね返した。Kovac、Giannicheddaも精一杯のプレーだった。
喜びと、誇りの中で終わってよいはずが、そうならなかった。
良い試合だった(レッジーナもひたむきにプレーしてくれた)。そして結果は勝利。ミランとの勝負にも勝ちスクデッド獲得。ファンとしてこんなうれしいことはない。こう書いて終われるはずだった。
来年の楽しみはCLの雪辱。チェルシー、バルセロナ相手にユベントスが、Capelloがどんな試合をするか、それを思い描いて、秋の再会を待てばよいはずだった。
「盗聴」「審判買収」「賭博」「辞任」。そんなものが、カリアリ戦でみせたロスタイム残り五秒のCannavaroのヘディングに較べられてたまるか。くだらない、くだらないことで、何物にも代え難い輝きが汚される。
筆者のまるで想像できない、出来事が、このシーズンの記録の意味を変質させてしまった。
もう自信のある言葉など書けない。
ただ自分を支えるために、小さな声でこうつぶやかせてもらおうと思う。
「俺は2005/2006シーズンのユベントスを見た。セリエAで一回しか負けなかった素晴らしい男達のプレーを見た。こんなものを見たのは初めてだった」と。