ミランVSユベントス
セリエA第十週
敗北3-0。
筆者はこの試合を見たあと、何もやるきにならず不貞寝してしまった。
こんな筈ではと思い、なぜと煩悶する。
ユベントスは良いメンバーで良いパフォーマンスを繰り広げた、だのに負けてしまった。ユベントスは強いが、この試合のミランはそれ以上に強かった。
ミランには好機は一つもなかった。
しかし彼らは、前半14分のセードルフ、26分のカカ、45分のピルロと得点を重ねた。セードルフのシュートはThuramの足に当たっていなければ得点にならなかった。カカのシュートはTrezeguetのクリアーミスがなければ打てなかった。ピルロのFKはChimentiが充実していれば止められる可能性もあった。
ユベントスには明らかなチャンスがあった。何度もあった。たとえば、前半36分のZambrottaのミスキック。また後半15分のNedvedのシュート。ミランはチャンスのない所で得点し、ユベントスはチャンスを作れたのにそれを生かせなかった。
勝つ力がミランの方が上回っていた。
ミランはおきれいな戦術を捨て去っていた。去年のチャンピオンズリーグの決勝でジェラート一人にひっくり返された苦い経験からしっかりと学んでいる。意志と技術が結晶化した個人の力は、想定を越えることをミランの選手は体で覚えてしまっている。マルディーニの徹底した執拗なIbrahimovicへのマークは、これを体現していた。ガットゥゾのなりふりかまわぬ激しいタックルもそうだ。
ユベントスにはこれはない。
相手プレーヤーへの畏怖の念がミランのディフェンスの質を変えた。名選手の力を読むなどという傲慢は致命傷になる。相手を恐れ、恐れるがゆえに、つぶしは徹底的にしなければいけない。
今日の格の違いを見せつけられた敗戦が、ユベントスのディフェンスを変革させる起爆剤になることを祈る。
でないとファンは救われない。
Capello5.5、Chimenti6,Thuram6.5、Zambrotta6.5、Cannavaro6.5、Pessotto6、Emerson7、Vieira6.5、Nedved6、Camoranesi7、Trezeguet6.5、Ibrahimovic6.5